
サウナブームもあり、サウナは身近な存在になりました。毎週通う人もいるなど、サウナブームは、終わりが見えないほどの人気となっています。そんななか、サウナを極めてくると、だんだんと自宅にサウナがあったらいいなと思いますよね。今回は、サウナを自宅に設置するには、どのような基準を満たす必要があるのか解説していきます。
設置基準に関連する「消防法」とは?
サウナを設置するには、いくつか守らないといけない法令があります。法令を守らないと、火災の原因になったり、故障の原因になったりします。また、消防法では、火災の予防だけではなく、もし発生してしまった場合も、最小限にとどめるという趣旨のもと基準が定められています。
サウナ放熱器の固定
サウナ放熱器は、壁や床などに固定する必要があります。放熱するものなので、転倒してしまうと危ないですし、火災の原因になってしまいます。なので、固定が必要なのです。法令では、堅固となっており、固定よりさらに強く、守られている必要があります。
自動停止装置の設置
これも、安全対策として、とても重要なものです。サウナ室が、何らかのトラブルで温度が異常に上昇してしまう可能性も考えられます。そのような場合には、人体にも影響がでますし、こちらも火災の原因になりかねません。
なので、異常に温度が上昇してしまった場合には、自動的に電源が遮断されるような装置が必要なのです。また、自動停止装置の温度検出には、温度ヒューズが組み込まれていることも条件となっています。
温度調節器、温度過昇防止器の設置場所
温度調節器、温度過昇防止器の設置場所は、サウナ室の床から天井までの高さのおおむね2/3以上の位置に装置を設置する必要があります。これも安全面を顧慮した設置場所になっています。
その他
その他には、ファンを使っているサウナ放熱器の場合、ファンが停止した場合には、熱源の電源が遮断できるような仕組みにすること、サウナの放熱器には、柵や囲いを設けて人が触れないようにすることが定められています。
設置がNGな例とは?
サウナは、安全面や建築面から考慮して、NGな設置場所があります。1つ目は、ベランダでのテントサウナです。集合住宅の場合は、ベランダが避難経路になっている場合も多く、サウナを設置してしまうと、違法になるというケースもあり、設置はやめておいたほうがよいでしょう。
また、110℃超えのサウナ室の設置もNGです。サウナに慣れてくると、より高温にしたいと思う方もいるかもしれませんが、高温になりすぎてしまうと、熱がこもってしまい、火災が発生してしまう恐れがあります。
なので、高温すぎるサウナ室の設置もNGです。また、PSEマークがないサウナも設置できません。PSEマークは、電気用品安全法の検査を合格した製品に与えられる証になります。安全面からして、このPSEマークがないサウナは設置ができなくなっているのです。
サウナは、裸で入る分、安全面を重要視しなければなりません。熱源もあるので、火災にも注意が必要です。規定を守って、安全なサウナライフにしましょう。
サウナ設置でクリアしておくべき項目とは
サウナを設置するには、サウナの設置場所の確保が必要です。近年、芸能人が山を購入し、サウナを設置したという話もありますが、サウナ設置のために山を購入する方は、なかなかいません。自宅にサウナを設置するには、どのような配慮が必要なのでしょうか。
周囲への配慮
サウナを設置するにあたり、周囲の配慮は必要不可欠になります。サウナは裸で入るのが一般的なので、周囲に住宅が多い場合には、注意が必要です。サウナに入る方は気にしなくても、周囲から苦情がきてしまう場合もあります。注意しましょう。
日常的な点検
サウナを使用するには、日常的な点検が必要不可欠です。運転・停止スイッチの確認は重要です。スイッチを入れたのはいいものの切れなくなってしまったなど、故障もありえるので、日常的に確認しましょう。
また、温度調節器の作動確認も必要です。そのほかには、サウナの放熱器の確認や、放熱器の周りに可燃物がないかも確認しましょう。放熱器の周囲に可燃物があると、火災の原因になってしまいます。日常的に清掃を行い、可燃物がないようにしましょう。
定期的な点検
日常的な点検の他に、定期的な点検も必要です。月に1回程度行う点検としては、サウナ放熱器電流値の確認、絶縁抵抗値の確認、漏電遮断器の作動確認です。安全にサウナを楽しむために、定期的な点検も忘れずに行いましょう。
標識の表示
サウナの出入り口には、標識を掲示する必要があります。見えやすい位置に設置しましょう。サイズは、横30cm、縦15cmで、赤地に白文字となっています。
まとめ
自宅でサウナを楽しみたいと思った方は、クリアする条件はさまざまありますが、条件さえクリアしてしまえば、毎日、自宅サウナが楽しめます。自宅サウナのよさは、なんといっても、入りたいと思ったときにすぐに入れることです。
サウナを極めたい人、サウナに行きたいけど、行くまでが面倒な人は、自宅サウナを楽しんでみてはいかがでしょうか。設置基準と周囲への配慮を忘れずに、サウナライフを楽しんでください。